こんにちは。共働き夫のうまそえおさむです。
この記事では、私の母の老後破産を何とかして防ぐために、私が取り組んだことを書きます。
前編と後編に分けて紹介します。
将来、親の老後資金や自分の老後資金が心配な方などに、参考にしていただけると幸いです。
母の基本情報
母の基本情報は以下のとおりです。
母の老後資金が心配になったきっかけ
きっかけは先日、私が実家に帰った時に、給湯器が故障した話を母から聞いてからでした。
うまそえ母
「お湯が出なくて大変だったわ~
知り合いの水道屋さんに頼んで、とりあえず予備の給湯器を設置してもらっている
新しい給湯器にするには40万円ぐらいかかるけど貯金で払うわ」
実家は築26年で、いろいろな設備関係の老朽化が目立ってきています。給湯器の他にも、例えばトイレのタンクレバーが戻りづらくなったり、洗面台の蛇口から水が漏れていたりしています。
実家の維持費については以前からなんとなく不安に思っていましたが、いざそれが顕在化したことで、母の老後資金で賄うことができるのか、将来自分たちが負担しなければならなくなる費用があるのか、あるのなら金額はどれぐらいだろうか、といった疑問がふつふつとわいてきました。
気になりだしたらいても立ってもいられなくなり、いろいろ調べました。
将来の大きな出費を調べる
まずは、母が直面するであろう将来の大きな出費として考えられることをリストアップしました。
実際にはさらに細かい臨時出費がありますが、計算が複雑になるので省略しました。
①実家の修繕費
家の修繕が必要な箇所として、キッチン、洗面台、バスユニット、トイレ、混合水栓、給湯器、屋根、外壁などが挙げられます。
母と以前した会話から、設備は最低限のスペックでいいから実家に住み続けたい、という思いを持っていることが分かっていましたので、その前提で検討しました。
・キッチン(20~30年に1回、10万円)
・洗面台(20~30年に1回、10万円)
・バスユニット(20~30年に1回、100万円)
・トイレ(20~30年に1回、20万円)
・混合水栓(10年に1回、5万円)
・給湯器(15~20年に1回、40万円)
・屋根(30年に1回、50万円)
・外壁(30年に1回、300万円)
家の修理費で参考にした書籍はこれです。
家を建てることを検討していた時に買いました。
「家づくりのお金の話がぜんぶわかる本 2020-2021 エクスナレッジ社」田方 みき (著)、関尾 英隆 (著)
②車の買い替え費用など
実家は田舎なので、公共交通機関はせいぜいバスが2時間に一本あるぐらいのところで、車は必需品です。
10年に1回、200万円を車の買い替え費用などとして見込みました。
10年間でかかる車検費用もこの200万円の中から出すイメージですので、車両本体の購入費自体は170万円程度を想定しています。
③お墓
父は私が幼少期に他界して、祖父母の墓に埋葬されました。
父は次男であったため、いずれは自前のお墓を用意して、そこに遺骨を移動(改葬)する必要があります。
母との以前の会話で、近所のお寺がやっている永代供養に父を移して、母も一緒にそこに入ることを言っていましたので、永代供養で検討しました。
一人あたり50万円必要と考えて、父と母の分で合わせて100万円を見込みました。
④介護費用
母に在宅介護が必要となったときの費用として、以下を参考にして初期費用69万円、月々の費用4.6万円として見込みました。
公益財団法人 生命保険文化センター 平成30年度 生命保険に関する全国実態調査
在宅を始める際にかかる一般的な費用の平均約69万円、在宅の月々の費用の平均約4.6万円
⑤実家の処分
将来母がなくなった後の実家の処分費用を検討しました。
私たちが住むことは今のところ考えていないので、そのままにしておくと空き家になってしまいます。
田舎の物件なので買い手はつかないと思いますので、更地にして土地は無償譲渡することを前提とし、更地にする費用200万円を見込みました。
スプレッドシートで将来の収支を試算
将来の大きな出費が大体つかめたので、それらをスプレッドシートに落とし込んで収支を計算しました。
なお、母の詳細な家計状況については把握していないので、一部は母の生活ぶりから想像した数字を入れています。
その点については後日確認しようと思います。
この結果、母の老後の貯金額の推移が以下のグラフになります。
・・・約4000万円の赤字!
このままだと破産してしまいます。
たとえ私が全力で援助したとしても、賄いきれない数字です。
そこで、次の3点について見直しました。
見直しする3点以外は、条件は変更していません。
見直しの結果、母の老後の貯金額の推移が以下のグラフになります。
無事黒字をキープできるようになりました!
直近の2030年(母が65歳になる)頃までは、築30年ほど経つ実家の修繕費用が重なるのと車の購入があるため出費が増えます。
その後、2040年(母が75歳になる)頃まで、母が月5万円程度のゆるい稼ぎを続けることで、貯金額が伸びていきます。
この後は年金収入(遺族厚生年金月8万6千円+老齢基礎年金月1万6千円)のみの収入となるため、生活費と相殺されて横ばいになります。
介護が始まるとその分の支出が増えるため、貯金額が下降していきます。
そして、母が亡くなり、残った貯金額で実家を処分することで、貯金額がほぼゼロになります。
見直しポイントの解説と今後の予定
最後に、見直しポイント(A,B,C)の解説と今後の予定です。
A:「65歳まで現在のパートの仕事を続けること」については、まだまだ健康な母のことを考えると、あと8年ぐらいは現在のパートの仕事を続けることができるのではないかと考えています。
B:「65歳から75歳まで、月5万円程度のゆるい稼ぎができるようにすること」については、75歳まで働くことを考えると健康面でハードルが高いと考えています、例えば、コンビニや学童のアルバイトなど、複数の稼ぎ口を確保することで、その時々の体調に合わせて対応することで、月5万円程度は達成できるのではないかと考えています。
C:「大きな出費以外の毎月の生活費を月10万円以内に抑えること」については、一番ハードルが高いと考えています。
詳細な家計簿については把握していませんが、母の生活ぶりから想像すると、例えば友達とランチに頻繁に行ったりしていますので、月15万円程度は使っていると思います。
現在の毎月の出費が何にいくらかかっているか、レシートを集めて調べるなどをして、確認しようと思います。
なお、私たち共働き夫婦の家賃以外の毎月の生活費は、10万円ほどに抑えることができていますので、一人暮らしの母にとって不可能ではないと考えています。
後編では、母と話し合いを行った結果を書こうと思います。
tomobataraki-kaji.hatenablog.com
以上、共働き夫のうまそえおさむでした。